突然の出来事に戸惑いながらも、やるべきことをこなさなければならない。
そんな状況に直面している方へ、私の経験をもとにお伝えしたいと思います。
最初にお伝えしたいこと

私も1年前、ピンピンしていた父が突然倒れ、その後1週間の闘病の後、亡くなりました。
また、母も3年前に腎臓病の悪化による心不全で救急搬送されて透析となり介護生活が始まりました。
突然まったく経験したことがないできごとを体験し、HSP(繊細で敏感な性格)な私には、緊張の連続でした。
とくに父が危篤の際は、緊張のあまりご飯もあまり食べられず体重が5kgも落ちるほどでした。
でも、今振り返ると、あの時にもっと早く知っておけば良かったことがたくさんあります。
この記事では、同じような状況に置かれた方々が、少しでも心の余裕を持って対応できるよう、実体験に基づいた必須の手続きと心の負担を減らす方法について解説します。
今回は、亡くなってしまったときの(私の場合、父のパターン)手続きについてご説明します。
入院やその後の手続きについてはこちら👇の記事を参考にしてくださいね(私の場合、母のパターン)
緊急時の最初の48時間でやるべきこと

優先度1. 医療機関での対応
- 救急搬送された場合、まずは必要な診療情報の提供をする
- 救急で搬送されて緊急手術が必要な場合は、電話で説明を聞き口頭で承諾を伝えることも(家族が病院に到着していない場合)
- 父の既往歴、服用している薬、アレルギーの有無などを伝える
- 保険証の確認と提出
- 入院時の保証人を探す(家族ではダメ)
- 最悪の場合、看取りのため家族を呼んで面会もする
- 容態が悪い場合は、今後どこまで治療するのかを事前に決めておく(私も体験しましたがわりと急に聞かれてパニックになります)
- 容態が悪い場合は、念の為葬儀屋さんもスマホで調べておく(亡くなったら選んでる時間ないです)
- 体力勝負なので、寝れるときに寝る、食べれるときに食べる
優先度2. 会社への連絡
- 上司への状況説明と休暇の申請
- 可能な範囲で現在の業務の引き継ぎ内容を整理(家族)
- リモートワークの可能性について相談(家族)
自分だけでなく、倒れた方(母親もしくは父親など)が働いている場合、倒れた方の勤務先にも状況説明の連絡をしましょう。
また容態が悪い場合は、電話で状況説明を聞く際に、今後のやりとりについて相談できる担当の方の名前と連絡先を聞いておきましょう。
万が一、亡くなったときは倒れた方(私の場合父)の勤務先での手続きもあるからです。
優先度3. 家族間での役割分担
- 兄弟姉妹がいる場合は、できるだけ早く情報共有
- それぞれができることを明確化
- 定期的な連絡手段の確保
父が倒れたとき、母は病気で私は一人っ子であったため、親戚のいろいろな方に助けていただきました。
普段、親戚付き合いはあまりしていませんでしたが、助けてくれました。
ですので、私と同じで頼れる親もなく兄弟もいない方、あきらめずに親戚を頼るのも一つの方法です。
亡くなった当日に進めるべき手続き

1.医師による死亡確認
父は倒れて1週間ほど手術などで闘病しましたが、亡くなりました。
病院で亡くなった場合、医師の死亡確認が行われます。
自宅でなくなった場合は、まずかかりつけ医に連絡し死亡確認を依頼します。
もし、自宅で亡くなった場合は状況によっては警察の検死も入るようなので、そういうこともあるのだと心に止めておいてください。
ちなみに、かかりつけ医がいない場合にも警察に連絡して検死を受けます。
その場合、ご遺体には触れないようにしてください。
2.死亡届記入
死亡確認が終わったら医師が死亡診断書を書きます。
死亡診断書の左側のページに死亡届が添付されており、そこで死亡届の記入欄を記入します。
書く内容は、亡くなった人の氏名や住所、本籍地などの情報です。
死亡届は、遺体の移送をする方(霊柩車の乗組員)に預けます。(ないと遺体を移送できません)
3.死に化粧など
次に病院で遺体の移送の準備をしてくれます。
その際に、死に化粧などをさせてくれる場合があるので、死に化粧などをします。
遺体の移送の準備にすこし待ち時間が発生するので、その間に葬儀社へ遺体の移送を依頼しましょう。
一般的に葬儀社は深夜であっても移送の対応をしてくれます。
私も深夜2時ごろお願いしましたが対応してくれました。
ちなみに、場所や時間によって追加料金がかかる場合があるので、事前に確認しておきましょう。
4.遺体の移送
病院では、長く遺体を預かってくれません。
私の父も深夜2時ごろ亡くなりましたが、午前中までに遺体を引き取ってほしいと病院側から言われていました。
ですので、亡くなったらすぐに葬儀社に依頼し、遺体を移送する必要があります。
なお、自分が霊柩車に乗らない場合は、死亡届を移送する方にあずけましょう。
5.葬儀社やお寺と打ち合わせ
遺体の移送が終わったら、葬儀の打ち合わせを葬儀社やお寺とします。
私の場合移送が終わったのが、早朝5時ごろで、その日の9時くらいには打ち合わせをしていました。
前日から看取りで寝ていなかったので、徹夜でしたが、頭が緊張と疲労の状態でもやもやしながら行っていたのを覚えています。
葬儀社とのうちあわせのとき、オプションもいろいろ紹介されます。
そのとき、どのような選択をすれば費用がおさえられるのか、については後日記事を書きますね。(あるオプションを選んで金額が跳ね上がり大失敗したので)
なお、喪主は訪問客の対応などもするので、打ち合わせがスムーズにいかないこともありますが、必ず打ち合わせには参加してください。
そうしないと、希望の葬儀にならないことがあります。
現在は、火葬場の予約や死亡届については一般的に葬儀社で行ってくれるのでそのまま葬儀の打ち合わせを行って大丈夫です。
心配な方は葬儀社に聞きましょう。
また分骨が必要な場合、骨壺が追加で必要です。
葬儀社から買うと高いので、Amazonで買うのもおすすめです。
私もAmazonで買って翌日届きました。
葬儀後の手続き

優先度α.こうなる前に用意しておいてよかったと思うもの
亡くなった後の手続きで、事前に用意しておいてよかった、と思ったものが1つあります。
それは相続人の「実印」と「実印の印鑑登録」です。
亡くなった後の手続きでは、印鑑証明書や実印の押印が必要になります。
実印を作るとなると1週間ほどかかるのが一般的なので、手続きをしたいタイミングで手続きができません。
そうなる前に、実印を作って印鑑証明登録をしておきましょう。
こちら👇では実印が作成できます
優先度1.引き落とし関連の口座やカード変更
まず、亡くなった方の口座やカードから定期的に引き落とされている支払い(いわゆる固定費)の口座変更をします。
特に水道光熱費については、同居している家族がいる場合、止められると困るので早急に対応しましょう。
口座の変更が間に合わず引き落としができなかった場合についても、ほとんどの場合、請求元より振込用紙が送られてくるので安心してください。
ちなみに、私の場合は私が申請するまで口座は凍結されず、普通に引き落としができていました。
しかし相続などもあるので、早めに口座変更をしましょう。
優先度2.介護保険、年金停止の手続き
介護保険や年金の引き落とし、停止などを行います。
引き落としについては手続きをしないと引き落とされ続けますし、受給している場合は返金を求められますので、市町村で早急に停止しましょう。
また、合わせて遺族年金などがもらえる場合もあるので、窓口で確認したほうがよいです。
高額療養費について
高額療養費については、現在、健康保険組合から自動的に処理してもらい通知がくるのが一般的です。
心配な場合は念の為、健康保険組合に電話で確認してみましょう。
※健康保険組合に葬祭費(5万円)を請求できる場合があります。
優先度3.携帯電話の解約もしくはプラン変更
携帯電話の料金は高いので、早めに解約もしくはプラン変更をしておきましょう。
維持費だけで無駄にお金を払ってしまいます。
優先度4.亡くなった方の勤務先の手続き
亡くなった方の勤務先へ退職の手続きなどを行いましょう。
会社によっては弔問金などがもらえる場合もあります。
また職場へうかがい、亡くなった方の私物を回収したり、制服などを返却する作業もあります。
返却するものがあった場合にはどういった手続きをおこなったらいいのか担当者に確認しましょう。
優先度5.保険の請求、名義変更
生命保険の請求や、住宅保険などの名義変更などを行いましょう。
生命保険の支払額については、相続税、自分の保険を亡くなった方が払っていた場合で、その保険から支払いを受けたときは、贈与税が関係するので、金額は必ず記録しておきましょう。
優先度6.準確定申告
亡くなった方の税金の申告をします。
準確定申告は相続を知った日の翌日から4ヶ月以内にしないといけないので、結構いそがしいです。
この際、普通の確定申告と同じで源泉徴収などの書類が必要となりますので、早めに請求しましょう。
優先度7.相続税の計算
相続税は相続を知った日の翌日から10ヶ月以内に申告して納税しないといけません。
期限をすぎると追徴課税が課されます。
なお、基礎控除額3,000万円+(600万円×法定相続人の数) より金額が少ない場合は申告の必要はありません。
※基礎控除額については、最新の情報を専門家から収集して計算してください。
相続放棄について
相続放棄の申請は3ヶ月以内なので相続財産の計算は早めにしましょう。
優先度8.カードや会員サイトの解約
不正利用を防ぐためにも、カードは解約しておくことをおすすめします。
会員サイトについては、購入履歴などを残したい場合を除いて解約したほうがあとあと管理が楽です。
このほか、人によって細かい手続きがあります。
私は以前から買っておいた、家族がなくなったときの手続きどうしたら?辞典という本をみながら手続きを進めました。
亡くなった後の手続きが書かれており、ほぼ失敗することなく手続きを進められました。
よかったら参考にしてくださいね。
長期的な視点での準備

ライフスタイルの見直しをしましょう
父が亡くなった場合、母をどう養っていくか、自分はどう生活していくか、今後どう生活サイクルを送るかを考えなおす必要があります。
私が考えたのは主にこの4つ
- 家計の見直し
- 利用可能な補助金や助成金の確認
- 仕事の見直し
- 母の介護や家事などを仕事をしながらどのように行っていくか
私の場合、父が経済面をささえていたため、仕事をしながら母を養いつつ介護するという流れになりました。
それを具体的に継続していくにはどのような仕事についてどんな生活をしたらよいのか。
今も試行錯誤をしていますが、だいぶ生活がまわるようになりました。
家計の見直しについてはよかったらこちら👇の記事も参考にしてくださいね。
まとめ

父が亡くなったとき、あまりの突然のことで、現実におこったことなのか信じられませんでした。
危篤のときは、ご飯も食べられず、あまり眠れず、かなりしんどくて体重も5kg痩せました。
でも、これだけは言えます。
なんとかなる!
葬儀や手続きが忙しすぎて、落ち込んでいる暇がありませんでした。
ただ、淡々と毎日やることをやっていくしかないです。
これをみているあなたも、心も体もしんどいと思いますが、淡々と手続きを進めてくださいね。
1年後には、少しだけ心穏やかになっているはずです。